フリーダイバー菊本

魚突き、フリーダイビング、息止め、空家再生の話を書いていきます

息止めトレーニングに最適なおすすめ無料アプリを紹介

僕は、息を伸ばすため、ドライアプネア(陸上での息止め練習)をルーティーンで行っているのですが、

 

その際「apnea trainer」というアプリを使用しています。

 

以前は、I phone のストップウォッチやアラーム機能を使っていたのですが、

 

息止めを開始するたびに「ボタンを押す」行為がめんどくさくなってきたので「apnea  trainer」を使うようになってきました。

 

このアプリのいいところは、「息止め時間」「休憩時間」を事前にセットしておけば、はじめのワンクリックだけで、あとは自動的に進んでいき

 

「ホールド」と言われたら息を止め「ブレース」と言われたら息を吸えばいいので、

 

何にも余計なことは考える必要はなく、トレーニングに集中できるのです。

 

しかも無料なので、絶対に使った方がいいアプリです。

 

寝ぼけながらでもできます。

 

人は習慣化したいことがあっても、それを始めるまでの間にめんどくさいいことが多いと習慣化しないので、めんどくさがり屋の人ほどこのアプリはおすすめです。

 

はじめての人は何分息止めして何分止めるかわからないと思うかもしれませんので、参考までに僕のテーブルを貼っておきます。

 

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まずは1分30秒止めて、1分30秒休憩、次に1分40秒止めて、1分30秒休憩、最後に2分20秒止めて終了

 

全部で8分30秒ですので時間もそんなにかかりません。習慣化したら回数を増やしていければいいですね。

 

ちなみにどっかの記事でも書きましたが、

 

僕は、このトレーニングにおいて息を止める際は「息を吐いた状態」で止めてます。

 

吸ってから止めてもいいのですが、同じ効果を得るためのトレーニング時間が3倍かかってしまうので時間がもったいないからそうしてます。

 

息を限界まで吐き切ってしまうと、苦しすぎるので、適度な吐き具合にしてます。

 

フリーダイビング用語でいうところのFRCの状態で、息を止めながら口を開いたとしても口から肺への、また、肺から口への空気の出入りが無い状態。

 

体もリラックスできるし、トレーニング効果も高いのでこの状態での息止めを行っています。

 

毎日たった8分のトレーニングでも積み重ねると体はだいぶ変わってきます。

 

気軽な気持ちではじめてみてください!

人生初BO(ブラックアウト)しました

8月末

 

本日快晴、風やや強し

 

いつも通り船で沖合水深76メートル地点に到着

 

体調良し

 

前日は付き合いでビール一杯だけ飲んだだけ。また、睡眠時間は7時間以上で睡眠十分

 

いつも通り、水深25m付近でアップ2本

 

ダイブタイムは2分くらい

 

今日のターゲット(その日一番潜る深度)は71mにしようかと思っていたが、

 

・波が高い

・ダイブタイムを短くするために早く漕ぐのを試したい

 

という理由で65mを申告

 

アップ終了から20分休憩する

 

いつもは船にあがってから寝転がってることが多いのだが、今日は波が強く船上では横揺れが強くリラックスできないと思ったため海面で休憩した

 

3分前からカウントダウンしてもらい、ダイブ開始

 

2分40秒後

 

65mターゲット成功

 

体の疲れもほぼ無し

 

そして、20秒の時間短縮にも成功。ダイブタイムが短いため潜る速度が速くて楽しい。マウスフィルの時間も短くてすむため飲むリスクも減る

 

ちなみに耳抜きのやり方も少し変えた

 

今まではずっとプレッシャーかけ続ける方法だったが、圧力を感じてから都度耳を抜く方法にした

 

この方がリラックスできる時間が長くてよさそう

 

いつもは、ターゲット後は

 

「今日の練習終わったー」

 

と言って船上で休憩してるのだが、

 

・船上の方が揺れている

・体の疲れがほとんどない

・3人での練習のため1人抜けるとほかの人のセーフティの負担が増す

 

ということで海で待機することに

 

さすがに65潜ったばかりなので20分は休憩必要だと思いその時間待機

 

20分後ダイブすることに

 

20mくらいのつもりだったのだが、透明度が高く、水温もちょうどよく、気持ちよすぎていつのまにか30m付近まで潜っていた

 

しかも途中、中性浮力付近でぷかぷかクラゲみたいに遊んでいたせいで結構時間がたっていたようだ

 

そろそろ上がろうと思いロープをつかんでダイブウオッチで水深を確認すると21mの表示

 

「うわ、けっこう深いとこにいるな、早く帰ろう」

 

と少しだけ急ぎ気味でロープを手繰り始めたのが最後の記憶

 

気付いた時はセーフティに名前を呼ばれて目が覚めた時だった

 

記憶が飛んでいたので

 

「あ、ごめんサンバした?」

 

と言ったんだけど、サンバどころではなくバリバリのBOでした

 

後から聞くと、5m時点で泡を吐いて顔も青くなっていたみたいで、水面に戻ってきても10秒くらい意識が戻らなかったみたい

 

ちなみにダイブタイムは2分40秒だった

 

全く苦しさはなく浅場でBOしたため、これが教科書で習ったシャロ―ウォーターBOだと身を持って体験

 

チームメンバーには迷惑かけました

 

今回の件での教訓

 

・60m以上のdeep後は基本潜らない

・潜ったとしても休憩30分とって20mダイブタイム1分50秒まで

・ロープはダイブ後はすぐさま20mまであげておく

・deep後のダイバーが潜るときはいつもより注意して見ておく

 

みんなも気を付けて!

 

 

2021年フリーダイビング世界大会の日本代表(2回目)に選ばれそうです

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「おめでとうございます。2021年キプロスで行われるフリーダイビング世界大会に菊本丞馬さんは日本代表選手として選ばれる可能性がありますので参加の是非を教えてください」

 

2021年6月某日

 

こんなメールが日本フリーダイビング協会から送られてきました。

 

そして、僕はこのメールを受け取った時、それをゴミ箱に即座に放り込むか、読まなかったことにするかの2択で葛藤することになったのです。

 

行くという選択肢は0でした。

 

僕は、2019年フリーダイビング世界大会に出場し、72mの自己新記録(日本歴代男子3位)を成功

 

そして、それからは、そのぬるま湯の余韻に浸り続け、この2年間、トレーニングらしいトレーニングは全くしてこなかったのです。

 

主にフィリピンでトレーニングしていた僕は、

 

コロナだから練習できないんですよ。

 

と、周りに言い、生きてきました。

 

2年ごとにある世界大会も、今年はどうせコロナだから、開催されないでしょと練習をしない大義名分にしてきたのです。

 

当然、僕の体は鈍り続け、フリーダイビングという言葉も忘れかけてた頃、突如として冒頭のメールが届いたのです。

 

「こんな身体で世界と戦えるわけがない、2年後の大会に備え、今年は辞退しよう」

こんな考えが頭を埋め尽くしました。

 

そして体の衰え以外にも行けない理由がたくさんあったのです。

 

まずは、仕事

フリーダイビングから手が離れてた僕はこの2年間で仕事を2つ立ち上げていました。

 

宿泊施設アソビヤハウス壱岐と薪の販売業です。

 

コロナを準備期間と考え、僕の持ってる貯金と時間を全て投下し、物件の取得、設備投資、改装、広告を行い、コロナ明けを待って本格始動させる準備のまだ途中なのです。

 

この中途半端な状態で一緒に仕事してくれてる人達に迷惑がかかるのではないか?

家族に迷惑がかかるのではないか?

という不安がつきまとっているのです。

 

そして、第二にお金です。

新しい事業をスタートするため、貯金は全て使ってますので、手元資金がいっさいありません。

 

フリーダイビングの大会は、まだまだマイナースポーツのため、賞金などは当然ありません。

 

むしろ、大会運営費用としてお金を払わないといけず、それに加えて、航空券、宿泊費、練習費用などは実費でやりくりしないといけないのです。

 

また、大会までに本格的にトレーニングを始めるとなると、練習環境と練習パートナーを求め、沖縄や奄美大島などに遠征で練習しにいかないといけなくなります。

 

日本で安心して潜れる深い海はそんなにたくさん無いのです。

 

もちろん、その際の交通費や宿泊費、練習のための船代などは実費となります。

 

頭が痛くなるので計算したくないですが、全部合わせると少なくとも150万円〜200万円くらいはかかりそうです。

 

これは今の僕にとって、とても大きい金額なのです。

 

第三に妻のゆきです。

 

この数年間、フリーダイビングにくびったけでフラフラしていた僕が、コロナをきっかけに、まともに仕事を始めたことを妻は喜んでいました。

 

2人の息子はもう5歳と8歳になり、食べ盛り。

 

家計を苦しくさせないために、僕はこの二年間集中して仕事をしてきました。

 

徐々に形になってきたことで、妻は喜び、妻に安心を与えられていることに自分でも満足していました。

 

ここまで積み重ねてきた仕事を途中で投げ出し、大会までの3ヶ月間を練習にあて、さらにお金を150万円も使うことで妻はどのような気持ちになるのか?

 

ダメだ。絶対悲しませることになる。

フリーダイビングよりも妻の気持ちを優先しよう。

僕はメールをもらったことをきっかけに、より仕事を頑張るきっかけになったなと感じていました。

 

〜その後、数日寝かせて妻に報告〜

メールをゴミ箱に葬るか、読まなかったことにするかの葛藤中でしたが、とりあえず妻にメールの内容を伝えてみることにしました。

 

「今年の世界大会、代表で選ばれたよ。場所はキプロスだって。でも、仕事があるし、金もないから、今回は行かないことに‥」

 

「おめでとう!!私も前みたいにサポートとして行っていいんだよね?安心して潜れるように健康管理は任せてね」

 

「え?まさか行こうとしてる?」

 

「もちろん当然でしょ。せっかく選ばれた日本代表行かなくてどうするの?」

 

「でも、体は鈍ってるし、仕事は途中だし、金はないし…」

 

「何言ってるの?その辺はどうにでもなるでしょ、仕事困ってるなら、私全力で助けるよ」

意外な妻の返答に面をくらいながら、少しづつ、

 

「もしかしたらいけるかもしれない」

 

という希望がひそかに心の奥から湧いてきたのです。

 

そして、すぐに「できることから始めよう」

 

と、2年前につづっていた練習ノートを引っ張り出し、練習を始めることにしました。

 

数えると今日が大会の100日前です。

 

100日あればなんとかなる。

 

妻の言葉に背中をおされ、僕は完全にやる気スイッチがオンになりました。

不安を感じやすい人こそフリーダイビング を始めよう

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ども、フリーダイバー菊本です。

 

「不安」という感情はあなたは好きですか?

 

好きな人は多分珍しいですね。

胸がざわざわする、落ち着かないから嫌いだという人がほとんどかと思います。 

 

僕の妻もあなたと同じように「不安」が嫌いで、よく僕に対して「好きなことばっかりやってて将来不安じゃないの?」

 

と言ってきます。

 

そんな、嫌われ者の「不安」

 

どうすれば、あなたは定期的に「不安」を抱かず、抱いたとしても「不安」をうまく解消できるのでしょうか?

 

僕の結論は、「不安」→「解消」をより多く経験する。

 

ことだと言えます。

 

 

不安には2種類ある

 

結論の説明の前に少しだけ、お付き合いください。

 

不安には2種類あると考えられます。

 

1つめ、漠然とした不安

 

将来がなんとなく不安、ルックスに自信がなく他人にどう見られてるか不安、貯金が少ないのがなんとなく不安

 

といったようなものです。

 

何が不安なのか不明確でざっくりしています。

 

そしてこれらは、不明確なので解消しようがありません。

 

貯金が少ないというのは解消しそうなもんですが、実は目標金額を貯めても不安が解消しない人が多いような気がします。

 

僕は、3年くらい前に飛田新地嬢20人に「なぜ飛田新地で働いているのか」という質問をして統計を集めたことがあるんですが、それの1位が「将来が不安なため貯金したいから」でした。

 

彼女たちははじめ、100万貯金したら飛田嬢辞めると思っていたのですが、100万貯まった後は、200万、300万と増えて行き、結局不安は解消されるどころか増して行く人も多く見受けられました。

 

アンケートをとった子で最強の子は4年半で5000万円を貯めていた子がいたのですが、「まだ不安なので1億円貯めたい」と言っていました。

 

1億の次は2億になりそうな雰囲気ですw

 

飛田の話が続いて申し訳ないのですが、「ルックスに関しての不安」も同じことが言えます。

 

彼女たちはほとんどどこかしらを整形してる子が多かったのですが、整形しても整形しても飽き足らず、毎年のように顔をいじってる子が多かったです。

 

聞くと、「まだブスのままだから」と言っていました。

 

十分可愛いですけどねw

 

つまり、目的が不明確で漠然としてる不安は、際限なく次の不安が湧いてくるので、解消するのが難しいということになります。

 

直接的に解消はできないので、間接的に解消していきます。

 

それが結論でも言った

 

「不安」→「解消」をより多く経験する。

 

と言ったサイクルになります。

 

解消するということは、解消すべき不安の正体が明確でないといけません。

 

2つめ、正体が明確な不安

 

明日のスピーチうまく話せるかな、フルマラソン走りきれるかな、僕の場合なら、大会本番で70m無事に潜れるか

 

などといった類の「正体が明確な不安」はそれが達成できれば「解消」することになります。


しかし、不安を抱えたままでは、本番が成功できる可能性は低くなります。

 

本番がうまくいけば不安は解消されるのに、そもそも不安を抱えたままだと本番はうまくいかない。

 

さて、どうすればいいのでしょうか。

 

難しいですね。

 

僕の経験からお話しします。

 

僕は2019年9月にフランスで行われたフリーダイビングの世界大会に出場したのですが、日本代表選手に決まったのはその3ヶ月前の6月下旬のことでした。

 

それまで、いたって普通の日常を送っていたのに、突如、3ヶ月後はフランスまで行き、日本代表として恥ずかしくない深度を潜るという現実を突きつけられ、

 

死ぬほど緊張することになりました。

 

そして強い不安感が襲ってきました。

 

ところで、フリーダイビングというスポーツは、呼吸を止めてどれぐらい深く潜れるかを競うスポーツなのですが、一般に考えられるような失神のリスクだけでなく、肺が潰れる、鼓膜が破れる、気管が潰れるなどのリスクもあります。

 

つまり、失敗したら恥ずかしいというような不安ではなく、

 

本能的に回避すべき、ガチで命の危険がある「強い不安」ということになります。

そして、来る日も来る日も不安な毎日を送っていたので、それを解消するためトレーニングに励むことにしました。

具体的には、息を止めて、歩く、走る、泳ぐなどの息を長くするトレーニング

肺に目一杯空気を入れた状態で、ストレッチをして肺の柔軟性を高めるトレーニング

本番中パニックを起こさないように強制的に心をリラックスさせる瞑想

 

などです。

 

同じように、スピーチの場合やマラソンの場合なら、ひたすら練習するというのが効果がありそうです。

 

そのように毎日練習することで、2ヶ月を過ぎたあたりから、不安が減ってきたように感じてきました。

 

厳密には、0にはならなかったのですが、少しの「不安」は「ワクワク」の感情とほとんど同じということに気づきました。

 

そして本番前日、僕は明日自己新記録となる72mを潜ることに決め、未知なる深度にまたもや不安を抱えることになるのですが、1日では練習してもパフォーマンスはアップしないので、「イメージトレーニング」だけをすることにしました。

 

自分が潜り始めて、72mまで行き、余裕を持って浮上し、水面でオッケーサインをだす。

 

そして、成功し周りからは拍手を送られる

 

このイメージを何十回と繰り返しました。

 

そして、こちらが本番当日の動画です

※埋め込みできないのでYoutubeで見てください 

 

https://youtu.be/8l6gA3jQiro?t=10785

 

イメージ通り余裕を持って成功できました。

 

「不安」→「解消」のサイクル

 

フリーダイビング を続けていると、このような経験を数多くすることになります。

 

不安を解消するためには、自分に何が足りないのかを明確にし、それを埋めるため練習するしかありません。

 

スピーチの場合は、何回も自分で話すのを録音して客観的に聞いてみて改善する。

 

マラソンの場合は、毎日少しづつ走る距離を伸ばしてみる。

 

そして、平行して、イメージトレーニングを行い、良いイメージを自分に植え付ける

 

これを経て、本番を迎え成功する。

 

つまり、不安を解消する

 

ことができます。

 

漠然とした不安もわかなくなる

 

漠然とした不安を多く抱えてる人は、「不安」→「解消」の練習不足だといえます。

 

ざっくりとした不安は、目的が不明確なのでいつまで経っても解消できません。

 

目的が明確な「不安」を主体的に取り入れ、それを「解消」する練習をしましょう。

 

何も思いつかない人はスポーツがおすすめです。

 

定期的な試合は、「不安」を抱き「解消」するための良い練習となります。

 

そして、このサイクルが慣れてくると不思議と、漠然とした不安も抱かないような体質に変化してきます。

 

自分の経験からも、実証済みですが周りのフリーダイバーを見ても、「将来が不安」と言っている人は見たことありません。

 

みんな、そんなことは考えず今を楽しんでる人が多いように感じます。

 

「不安」→「解消」を数多く経験することにより、不安慣れしてるとともに、漠然とした不安は感じても意味がないということを悟ってるのかもしれません。

 

まとめ

 

漠然とした不安を多く抱えてる人は、主体的に「原因がはっきりした明確な不安」を取り入れ「解消」する練習をしましょう。

 

漠然とした不安を直接的に解消しようと試みても、うまくいかないように感じます。

 

不安を感じやすい体質の人は、その都度処理しようとしても結局は対処療法になるからです。

 

それならば、そもそも不安を感じにくいような体質に変化させる方が楽です。

 

スポーツ(特にフリーダイビング を推奨)を始め、定期的に「不安」を取り入れ「解消」する練習をすることにより、徐々に不安を感じにくい体質に変化していければいいですね!

 

 

 

なぜ有酸素運動がフリーダイビング の練習に適しているのか

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ども、フリーダイバー菊本です。

 

僕は、フリーダイビング の練習ができない時は良く有酸素運動(ジョギング、バイク、水泳)を行なっています。

 

では、なぜ有酸素運動がフリーダイビング に適しているのでしょうか?

 

今回の記事は、海になかなか行けないけど、やる気のあるフリーダイバーのために書きました。

 

 

 

肺活量が増える

 

こちらの記事に詳しく書いてますが、

www.jomak.work

 

肺活量は意識しないと増えません。

 

人間の肺のキャパシティは通常5ℓほどあるのですが、通常の呼吸で使われる容量はなんと500cc

 

なんと肺の能力の10分の1しか使っていないのです。

 

そのような日常を続けていると、肺はどんどん退化していきます。

 

使われてない部分が衰えていくのです。

 

有酸素運動をしている最中は、空気を一杯吸って一杯吐いていると思います。

 

そうでないと運動が続かないからです。

 

そのような繰り返しにより、肺活量は増え、肺活量が増えるとその分だけ体に保持できる酸素が増えますので、フリーダイビングにとって都合がいいですね。

 

心臓が鍛えられる

 

スポーツ心臓という言葉をみなさん聞いたことはあるでしょうか?

 

代表的なのはマラソン選手です。

 

普通の人よりも心臓が肥大化している状態をスポーツ心臓と呼んでいます。

 

そのように鍛えられたスポーツ心臓は、ポンプの機能が高まっていますので、一回あたりに排出できる血液量が多いのです。

 

結果、平常時の、時間あたりの拍動数が抑えられます。

 

心臓は筋肉で、もちろん酸素を使ったエネルギーで動いてるわけですから、心拍数が抑えられるとその分、体が使う酸素が節約できます。

 

そのような体はフリーダイビング に向いてる体と言えます。

 

血液中のヘモグロビンが増える

 

有酸素運動を続けていると、肺の酸素を効率的に各細胞に運ぶため、血液中のヘモグロビン量が増えてきます。

 

ヘモグロビンというのは、簡単にいうと血液中を流れる酸素の運搬役です。

 

そして、さらに有効にヘモグロビンを増やしたい方は、酸素濃度の低い高地でのトレーニングが有効です。

 

マラソンの選手がよく標高2000mくらいの高地で練習していますよね。

 

あれはヘモグロビンを増やすことが目的です。

 

ただし、ヘモグロビンは鉄を主成分として作られていますので、有酸素運動+鉄分の摂取が必須となります。

 

特に日本人は鉄分が不足しがちだと言われていますので、意識して取る必要があります。

 

鉄分が多い食材はこちら。

 

レバー、ほうれん草、海藻、カツオ、あさりなどです。

 

また、鉄のフライパンを使って調理しても鉄分を吸収できると言われています。

 

ヘモグロビンが増え、体内に保持できる酸素が増えると、息持ちが長くなりますね。

 

つまりフリーダイビング に向いてる体になるということです。

 

ミオグロビンが増える

ミオグロビンはヘモグロビンに比べると知ってる人は少ないかも知れません。

 

ミオグロビンというのは筋肉中にあって酸素を保持できるタンパク質とお考えください。

 

そしてミオグロビンは筋肉の中でも赤筋の中に多く存在します。

 

白筋の中にはあまり含まれません。

 

有酸素運動は、この赤筋を鍛えます。

 

赤筋というのは、長時間の運動に向いてる筋肉のことですね。

 

イルカ、クジラ、アザラシなどはこの赤筋が発達しておりミオグロビンが豊富に体にあるため、潜水が得意なのです。

 

有酸素運動で赤筋を鍛えることにより、ミオグロビンも増え、結果体内に保持できる酸素が増えるため、息もちが長くなるということです。

 

まとめ

有酸素運動は、ジョギング、自転車、水泳、エアロビクスなどと色々あり、好きなものを選ベばいいともいますが、僕のオススメはジョギングです。

 

どこでも、いつでも、短時間でもでき、道具もシューズだけで足ります。

 

ジョギングに苦手意識を持ってる方がいらっしゃいますが、初めは苦しくないペースで音楽を聴きながら走ると意外と楽しいものです。

 

定期的に有酸素運動を取り入れ、深く潜れる体を作りましょう。

 

息を長く止めていると経験するコントラクションって?

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どうもフリーダイバー菊本です。

 

今日は、息を長く止めていると誰もが経験するコントラクションという現象についてお話ししたいと思います。

 

このことを知識に入れておくだけで、実際、その現象があなたの体に現れたとしても驚かなくてすみます。

 

では、どうぞ

 

 

 

コントラクションとは?

 

コントラクションは英語でContractionと書きます。

 

意味は、収縮ですね。

 

息止めを続けると何が収縮するかというと横隔膜になります。

 

横隔膜が収縮するとどうなるのでしょうか?

 

みなさんが知ってる横隔膜の痙攣のしゃっくりとは少し違いますよー。

 

こちらの動画がわかりやすいので見てみてください。

 

この動画は、僕が息止めにチャレンジしてる動画なのですが、2分を少し超えたあたりから背中がピクピクしているのがわかると思います。

 

8倍速で回してるので、ピクピクと早く動いてるように見えますが、実際はもう少しゆっくりと収縮しています。

 

横隔膜が上下に揺れて背中まで伝わってる感じです。

 

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僕はちゃんとした環境なら5分くらい息が止めれるのですが、この時は、寒かったことと体勢が良くなかったことで3分少ししか止められていません。

 

通常なら3分半を越してからコントラクションが現れるのですが、今回の動画では2分を過ぎたあたりでコントラクションがきました。

これは人によって差があるのですが、だいたい限界だと思う1分から1分半前くらいでコントラクションが現れる人が多いです。

 

ちなみに、フリーダイバーは日頃しょっちゅう息を止めているので、「苦しい」と言うサインが出づらい体になっています。

 

そのため、「苦しい」などの主観的な判断はあてにならないので、このコントラクションを自分の限界値の客観的目安としている人が多いです。

 

例えばコントラクションが始まってから、あと1分間は大丈夫だな。

 

と判断することです。

 

コントラクションは感じたことない

 

息止めをいくらか経験していてもコントラクションを感じたことがないと言う人が中にはいます。

 

本当にコントラクションが始まらないという人がごく少数いますが、それ以外の人は次のいずれかです。

 

①コントラクションが始まるまで息を止めてない

 

息止め初心者の頃は、コントラクションが始まるよりも、もっと早い段階で「苦しい」もしくは「苦しいに違いない」と思い、息止めをやめてしまいます。

 

体のポテンシャル的にはもっと息を止めれるので、高二酸化炭素に慣れるトレーニングを少しやれば「苦しい」と感じる時間は延長され、コントラクションを感じるまで息を止められるようになります。

 

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②動きが小さくて自分では感じられない

 

コントラクションの動きが少ない人が中にはいます。

 

そうゆう方は、息止め中、バディに自分のことを良く観察してもらい、後から聞いてみてください。

 

少しですがコントラクションが起きてる可能性があります。

 

コントラクションが始まる時間を知ることは、自分の息止めの限界値を予想する上で重要な要素となります。

 

コントラクションはなぜ始まるのか?

 

息を止めていることの何が原因でコントラクションは始まるのでしょうか?

 

答えは、「体の酸素濃度の低下もしくは二酸化炭素の増加」です。

 

どちらが原因かは良くわかられてません。

もしくは両方が原因かもしれません。

 

とりあえず息を止めてると、コントラクションが始まることだけは確かなようです。

 

体は、低酸素もしくは高二酸化炭素の状態になってくると、横隔膜を収縮させることにより肺を圧縮させ、肺の中の酸素を少しでも血中に供給しようとします。

 

そんなことで供給できる酸素なんてたかが知れてると思うので、いわば体の最後の悪あがきですね。

 

人間の体はおもしろいものです。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

コントラクションについて理解できましたか?

 

ちなみに息止めの練習を繰り返せば、コントラクションの発生時間は遅らせることができます。

 

知識武装して、より良い息止めライフをお楽しみくださいね。

 

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フリーダイバーが教える息止めをする前の食事

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ども、フリーダイバー菊本です。

 

今日はフリーダイバーをはじめ息を長く止めたいと願う人向けの記事になります。

 

知識を蓄え、息持ちをよくしましょう。

 

 

 

息どめ前の食事

 

さて皆さん、息どめ前の食事は何をとったらいいかご存知ですか?

 

結論をいうと、「何も食べない」が正解です。

 

魚突きをメインでされる方はこのことを知らない方も多そうですが、フリーダイバーの中ではこれが常識的な見解になります。

 

その根拠を説明します。

体の中に食物が入ると、まず胃が消化のためフル活動します。

 

その後は、小腸が栄養素を吸収するためフル活動し、

 

最後は、大腸が水分吸収のためフル活動します。

 

これが最低4時間は続きます。

 

そして、このような消化器の活動には、エネルギー(ATP)が使われ、エネルギーの生産のためには酸素が使われます。

 

つまり、何か食べるとその分酸素が必要となり、息止めとは相性が悪いということになります。

 

何か食べないとエネルギーが出ないと考えてる方、全然大丈夫です。

 

エネルギーというのは、消化後吸収された栄養素から作り出されるものなので、その日の食事はその日のエネルギーと関係ありません。 

 

もし、どうしても何か食べないとリラックスできないという方は、スープなど、消化器に負担が少ないものを食べましょう。

 

息止め前日の食事

 

40m以上をガチ潜りするフリーダイバー以外はあまり気にしなくていいかもしれませんが、前日の食事もできれば気をつけておきたいところです。

 

前日は、消化の良いものを食べましょう。

 

具体的には、乳製品や脂分の入ってないスープ、おかゆ、もち、柔らかく茹でたうどん、煮た白身魚、茹でた豆腐などです。

 

海外で開かれるフリーダイビングの大会では、これらの食材は手に入りにくいことが多いです。

 

そのため、たくさん日本から食材を持って行き、現地で調理して食べています。

 

海外で大会に行かれる予定のある方は、参考にしてください。

 

逆に、食べない方がいいものは、消化に悪いものですね。

 

具体的には、酒、辛いもの、脂っぽいもの、なまもの、冷たいもの、食物繊維の多い野菜(セロリ、アスパラ、小松菜など)、玄米、ラーメン、ベーコン、チーズ

 

この中で特に、酒、辛いもの、脂っぽいものは人によっては二日以上体に残る可能性があるので前々日から避けた方が無難ですね。

 

フリーダイビングの大会前僕は、酒、辛いもの、脂っぽいものは、念のため一週間取らないようにしています。

 

さらにストイックな選手は1ヶ月間もこれらをとりません。

 

すごいですね。

 

まとめ

 

食事を抜くということに慣れてないと、何も食べないと言うのは少し難しいかもしれませんが、何回も繰り返すうちに大丈夫になったりします

 

今回は、当日、前日に取るべき食事の話をしましたが、もしかしたら、日頃から、よく噛んで消化のいい食材をメインに食べた方が、息が長く持つ体に近づいて行くのかもしれません。

 

検証は難しそうなので、一つの仮説としておきます。

 

皆さんも食事に関して新たな見解があれば遠慮せずに教えてくださいね。