フリーダイバー菊本

魚突き、フリーダイビング、息止め、空家再生の話を書いていきます

肺活量を増やす最も有効なトレーニング

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ども、フリーダイバー菊本です。

 

もしあなたが今よりも

・長く止めたい

・深く潜りたい

・歌をうまく歌いたい

・楽器をうまく吹きたい

 

とお考えなら肺活量を徐々に増やしていく必要があります。

 

肺活量が増えれば、体が使える空気(酸素)が増えるので当然ですよね。

 

息止めの記事では、息を長く止めるのには、体を高二酸化炭素に慣らすのが大事と散々言ってましたが、

 

その次に大事なのが、肺活量を増やす事になります。

 

今回の記事は、

 

フリーダイバーだけでなく、歌手や楽器演奏者にも役に立つ情報となっていますので、くまなく、じっくり、ゆっくり読み理解してみてください。

 

 

肺活量とは

 

まず、前提知識からいきましょう。

 

肺活量とは、最大に膨らんだ時のの容量(全肺気量)から最小に縮んだ肺の容量(残気量)の差のことをいいます。

 

肺にパンパンに入る空気の量ではない事に注意してくださいね。

 

わかりやすいように、平均的な男性の肺の大きさを図に描いてみました。

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肺活量

え、わかりにくいって?w

 

この人の肺活量は、3.5ℓです。

 

全肺気量の5ℓが肺活量ではない事を再度伝えておきますね。

 

 

全肺気量とは

 

全肺気量とは、最大膨らんだ時のの容量のことをいいます。

 

当然ですが、肺活量を増やすためにはこの全肺気量を増やさないといけません。

 

残気量とは

 

残気量とは、最小に縮んだ肺の容量のことをいいます。

 

わかりやすくいうと、どんなに一生懸命に空気を吐き切っても、肺の中に残ってしまっている空気のことをいいます。

 

意外と見落とされがちですが、肺活量を増やすためには、この残気量を減らしていく必要があります。

 

え、そんなことできるの?

 

と思われるかもしれませんが可能です。

 

残気量の平均は全肺気量の25%から30%と言われています。

※上の写真の男性は、全肺気量の30%が残気量

 

これが、トレーニングを続けることにより20%以下まで下げることができます。

 

仮に、上の男性と同じ5ℓの全肺気量のあるフリーダイバーだとしても、残気量を減らすだけで、なんと0.5ℓ肺活量が増える事になります。

 

肺活量の一番簡単な増やし方

 

さて本題です。

 

肺活量を増やすためには、どうすればいいのでしょうか。

 

それは、深呼吸です。

 

これは、もう、めちゃめちゃ簡単ですねw

 

息を限界まで吸って、限界まで吐くだけです。

 

これを繰り返すだけで肺活量は徐々に増えていきます。

 

ま、でも、増えると言いますか、本来の肺活量に戻ると言った方が近いかもしれません。

 

と言うのは、人間は通常の無意識の呼吸では、0.5ℓの空気を吸ったり吐いたりしてるだけなので、肺の能力を全然使いきれてません。

 

そして、肺は使わなければどんどん退化していきます。

 

深呼吸を行い、肺を目一杯まで広げ、目一杯まで縮ませる事により、肺の本来の機能を取り戻します。

 

中、上級者向け肺活量増やすトレーニング

 

ここからは少しだけ本格的になります。

 

上でも書きましたが、

 

肺活量=全肺気量ー残気量

 

なので、肺活量を増やす方法は、

 

全肺気量を増やすか、残気量を減らすこととなります。

 

そこで、これを二つに分けて説明します。

 

全肺気量の増やし方

 

まずは方法から、

 

’鼻から空気を思いっきり吸い込む

’限界まで吸ったら一旦息を止める

’勢いをつけてもう一回鼻から息を吸い込む(少し吸えるはず)

※この状態が肺がパンパンの状態です

 

このまま息を止めながら次の3つのストレッチします

 

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ストレッチ

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ストレッチ

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ストレッチ

写真ブレてますがわかりますよね?w

 

これが一連のトレーニングになります。

 

これがなぜ効果的なのか?

 

このストレッチは、呼吸の際に使われる横隔膜や肋間筋などの筋肉を伸ばしてあげる事により、肺が膨らむ空間を少しでも広げようとしてるのです。

 

ここで、わからない方のため、肺の構造を少しだけ説明しておきます。

 

肺は例えるなら風船です。

 

膨らませようと思えば、破裂するまで膨らませれますが、肺は爆発するまで空気を詰め込むことができませんよね。

 

一定のラインで、それ以上吸えなくなってしまいます。

 

これはなぜかと言うと、肺の周りを色々なものが囲っているからです。

 

横隔膜(おうかくまく)

 

これは、胃、小腸、大腸と肺、心臓を分けている筋肉の塊です。

 

肺がパンパンの時はこの横隔膜が下がってる(胃腸サイドに寄ってる)状態です。

 

筋肉ですので、ストレッチすれば当然可動域は広がります。

 

可動域が広がれば、肺はその分広がることができます。

 

肋骨(ろっこつ)

これはお分かりですね。

 

あばらのことです。

 

肋骨は骨なので、ストレッチしても筋肉ほどは柔らかくはなりませんが、それでも多少は柔らかくなるようです。

 

肋間筋(ろっかんきん)

 

これは、肋骨と肋骨の間にある筋肉で、肺が広がった時に伸びる筋肉です。

 

この筋肉が硬いと、肋骨と肋骨の間が十分に伸び切らず、肺のための空間を確保できません。

 

ここを柔らかくさせることで、肋骨が広がり、その分肺も広がることができる状態になります。

 

細かく言えば、まだあるのですが、とりあえず、この3つさえ抑えておけば大丈夫です。

 

一応、関係図を書いたので参考にしてください。

 

肺は本当は2つですが、省略して1つで書いています。

 

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肺周り関係図

え、下手すぎるって?w

 

でも、わかりますよね?

 

と言うことで少しまとめます。

 

肺の周りは横隔膜、肋骨、肋間筋で囲われてます。

 

全肺気量(肺が最大限膨らんだ時の容量)を増やすためには、横隔膜と肋間筋を柔軟にしなければいけません。

 

柔軟にするためには、肺を目一杯膨らませた状態でストレッチします。

 

ストレッチを続けると、それら筋肉が柔らかくなり、肺が膨らんだ時の空間を確保できるようになります。

 

それにより、全肺気量はアップします。

 

このような流れになります。

 

残気量の減らし方

 

’息を思いっきり口から吐く

’息を止める

’勢いをつけてもう一度吐く(少し吐けるはずです)

’息を止める

 

その後3つのストレッチをします。

 

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最初の2つは全肺気量のとこと同じですね。

 

最後の一つは、横隔膜を指で押してます

 

ゆっくりと全体を撫でるように徐々に上に押し込む事により、横隔膜が上がり、肺がその分小さくなることができます。

 

肺を小さくすることができるようになれば、残気量は減ります。

 

まとめ

 

今回は、肺の周りの構造とともに肺活量を増やす最も有効なトレーニングをお伝えしました。

 

しかし、肺活量は、すぐには増えません。

 

フリーダイバー、歌手、楽器演奏者の方。

 

毎日少しづつトレーニングを行い、少しづつ肺活量を増やしていきましょう。