ども、フリーダイバー菊本です。
もっと深く潜りたい
息を止めてもっと長く泳ぎたい
肺活量を増やしたい
とお考えの方に今回はパッキングという呼吸法をご紹介します。
パッキングとは
限界まで息を吸った後にさらに肺に空気を詰め込む技術になります。
英語では、Packingと書き、意味は詰めるです。
パッキングを適切に行えば、肺活量を20%以上増やすことができます。
パッキングは別名、舌咽頭(ぜついんとう)の吸入とも呼ばれます。
もともとは、呼吸筋(横隔膜、肋間筋など)が衰弱して呼吸をうまく行えない人のために開発された技術でした。
それを肺活量を増やしたいフリーダイバーが応用することになります。
しかし、パッキングはフリーダイバーだけのものではありません。
肺活量を増やしたい方全員に適用できる技術となります。
ただ、このパッキングはやりすぎによって肺を損傷したり、心臓を圧迫したりなどのリスクを伴います。
技術を身につけても、一気にやりすぎず少しづつ体を慣らしていく方が良さそうです。
パッキングの方法
①椅子に座りリラックスします。
↓
②息を目一杯吸い込みます。
↓
③鼻をつまむか、ノーズクリップをします。
↓
④喉を閉めます
↓
⑤口を開き外の空気を口に貯めます。
↓
⑥その空気を飲み込み(肺に詰め込み)ます。
↓
⑦再び喉を閉めます
↓
⑧口を開き外の空気を口に貯めます。
↓
⑨その空気を飲み込みます。
以下繰り返し
コツ
せっかく詰め込んだ空気が肺から漏れないように喉は常に締め気味にしといた方が良いでしょう。
イメージできない方のために僕の完璧な絵でご説明します。
この図は、肺を最大まで膨らませて喉を閉じている状態です。
この状態で、外からの空気を口に含み、飲み込むように空気を肺に送ります。
口から肺へ向かう圧力の方が、肺から外に向かう圧力よりも大きいため、一回のパッキングで約70ccの空気を肺に詰め込むことができます。
肺の容量が5ℓの人なら一回で1.4%肺が大きくなります。
これを15回ほど繰り返せば、肺の容量は20%増えることになります。
パッキングのメリット
言わずもがな、肺活量が増えることが一番のメリットとなります。
それは、一時的に肺活量が20%増える
ということだけではなく、定期的にパッキングをすることにより、通常の肺活量も増えていきます。
肺、横隔膜、肋間筋が膨れた状態のことを覚えて、柔軟が良くなるからです。
パッキングのリスク
パッキングとは、日常ではありえない大きさまで肺を膨らます行為です。
そのため、肺の過膨張による肺の損傷リスクがあります。
また、心臓は膨張した肺に圧迫されることになります。
そのため、いつも通りの働きをすることができなくなり、血圧が下がることになります。
血圧が下がると、脳に十分な血液を供給することができなくなり、結果、めまい、ふらつき、最悪はブラックアウトするリスクがあります。
そのため、この技術を取り入れる際は徐々に体を慣らしていってください。
決して無理は禁物です。
パッキング以前に、息を目一杯吸っただけでもなんだか肺が苦しい
と感じる方は、まずは目一杯息を吸い込んだ状態に慣れてください。
それがクリアしたらパッキングの回数を3回くらいから始めましょう。
それに慣れたら一回づつパッキングの数を増やしていきます。
まとめ
パッキングは肺活量を増やすのに有効なトレーニングです。
しかし、それ相応のリスクもあります。
無理をせず、徐々に体を慣らし、上手に肺活量を増やしていきたいですね。