ども、フリーダイバー菊本です。
ガチで息を4分息を止めてみたい。効果的なトレーニングが知りたい。
そのようにお考えの方に、実際に僕が、フリーダイビングの世界大会前、週2のペースで実践していたトレーニング
「ダイナミックアプネア」を紹介します。
ダイナミックアプネアとは
ダイナミックアプネアはdynamic apneaと書くことができ、dynamic=動的な apnea=息を止める つまり直訳すると動いて息を止める
ということになるのですが、フリーダイビングの世界では、息を止めながら泳ぐことをダイナミックアプネア略してダイナミックと呼んでいます。
ダイナミックアプネアの目的
息を長くすること
この記事を読まれてる方は、息を4分止めてみたいと思われてる方だと思います(タイトルにあるので当然ですね)
息を長くするためには、高二酸化炭素に体を慣らすことが最も重要になってきます。
ダイナミックは息を止めながら泳ぐ練習です。
体を動かしながら息を止めることにより、早く体に二酸化炭素が溜まりやすく、短い時間で効率的にトレーニングが可能となります。
フリーダイビングの記録を伸ばす
息を止める時間を長くしたい。
フリーダイビングなんて興味ないという方
どうぞ、この項目は飛ばしてくださいw
でもせっかくなので、ざっとだけ説明させてもらいます。
フリーダイビングの競技を大まかに分けると、
・ダイナミック
・コンスタント
・フリーイマージョン
ダイナミック
今回ご紹介する練習方法がそのまま競技になっています。
無呼吸でプールをどれだけ往復できるかを競います。
世界中には、200m以上(25mプールを4往復)を無呼吸で泳ぐ人がゴロゴロいます。
すごいですね!
コンスタント
ダイナミックと違い海の競技です。
とっても簡単にいうと素潜りです。
無呼吸でどれだけ深く潜れるかを競います。
日本でも数人、世界でいうと数10人は、なんと100mを超えて素潜りする人たちがいます。
なんというか、、、変態ですねw
フリーイマージョン
コンスタントと同じ海の競技です。
コンスタントの違いは、海の下まで垂れ下がってるロープを手繰りながら、潜っていけるところです。
泳ぎが下手でも、これなら潜っていける気がしませんか?
この記事を書いている菊本は、この競技が得意です。
2019年9月にフランスのニースで行われたフリーダイビング世界大会にて72mのダイブを成功させています。
これは、日本男子歴代3位の記録となるみたいです。
ということで、ダイナミックアプネアはプールの競技はもちろん、海の競技においても有効なトレーニングになります。
海の競技は、海で練習するのが一番じゃないの?
と思われる方いらっしゃると思いますが、
確かにそれも正解です。
しかし、海での練習には、天候、海況、費用、時間、深度などが必要となり、思うように練習できません。
その点、ダイナミックアプネアは手軽さが違います。
海の競技でも共通する、息を長くする練習ができるので十分海の競技にも応用できます。
用意するもの
水着、キャップ、ゴーグルです。
普通にプールに行く格好と同じですね。
あなたのお住いの近くにプールがある方、おめでとうございます。
いつでも練習できる環境、羨ましいです!
ダイナミックアプネアの方法
前振りが少し長くなりましたね。
では、方法をご紹介していきます。
まずは注意点
今から紹介するトレーニングは、窒息のリスクがあります。
誰か、パートナーに見守ってもらいましょう。
もし、しょうがなく一人でやる場合は、監視委員がいるプールを選ぶか、絶対に無理のない範囲で行いましょう。
ウォーミングアップ
プールを100mゆっくりと泳いで見ましょう。
泳ぎ方は、好きな泳ぎ方でOKです。
25mプールを無呼吸で泳いでみる
3分半ガチで息を止めたいと思ってこの記事を読んでるあなたなら、現状2分くらいは息を止められると思います。
2分息を止められたら25mプールは余裕で泳げます。
少し、コツをお伝えします。
蹴伸びは、思いっきり蹴る
きちんと蹴れば、8mくらいは稼げます。
ストリームラインを意識して、できるだけ体をまっすぐに水平保ちます。
泳ぎ方は、できるだけゆっくり
クロールでも平泳ぎでもできるだけゆっくりと泳ぎます。
クロールの場合、体のポジションをキープする以外、バタ足は極力使わず、手はできるだけ大きくゆっくりと伸びるように掻いていきます。
ちなみに目安として僕は、バタ足を一切打たず、手の掻きは16から18回で25mを泳ぎます。
やり始めた頃は20回くらい必要だったので、多分泳ぎが少し効率的になってきたのでしょう。
目安にして見てください。
平泳ぎの場合、こちらもクロールと同じでゆっくりと泳いでいきます。
手、足と別々に掻き、できるだけ大きくゆっくりと伸びるように掻いていきます。
ちなみ目安として、僕は手5回足5回くらいで25mを泳ぎます。
上手い人は、手3回足3回で25mを泳ぐ人もいます。
目安にして見てください。
25m無呼吸反復練習を行う
さて25mは泳げましたか?
泳げた方は反復練習を行っていきます。
次のような練習テーブルをお勧めします。
1セット1分テーブル8回
25m泳ぐ 0分スタート
休憩
25m泳ぐ 1分スタート
休憩
25m泳ぐ 2分スタート
休憩
25m泳ぐ 3分スタート
休憩
25m泳ぐ 4分スタート
休憩
25m泳ぐ 5分スタート
休憩
25m泳ぐ 6分スタート
休憩
25m泳ぐ 7分スタート
気をつけて欲しいのは、休憩時間が1分でないということです。
25m泳ぎ休憩を含めての時間が1分となります。
例えば、泳ぐのが35秒かかったとしたら、休憩の時間は25秒となります。
このサイクルで1セット8回泳ぎます。
休憩の際の呼吸法
時間が決められています。効率よく体を回復しましょう。
ポイントは、大きく深くです。
はあはあと浅く早い呼吸は回復には非効率です。
大きく深くを心がけましょう。
2セット目
ご安心ください。
1日の目安は2セットにしておきましょう。
徐々に体を慣らして、楽しみながら頻度多めにやることがコツです。
ガチで3分半止めたいと思ってるなら、流石にすぐには無理です。
少しづつ、息止めに合った体を作っていきましょう。
ということで1セット目の負荷はいかがでしたか?
しんどすぎるという方、1セット1分10秒サイクルでやって見てください。
物足りないという方は、1セット50秒サイクルを8回でやって見ましょう。
10秒変わるだけで結構きついですよw
もしくは、禁断の50mにチャレンジしてみてもいいかもしれません。
ちなみに、僕は50mを2分20秒8回テーブルとかでやってました。
これは、今回は深掘りしませんが、まじできついトレーニングです。
息を5分止めたい方にはお勧めですが、多分そんな変態は日本に何人もいないでしょうw
やりたい方はどうぞ!
どのくらいで効果が出るか
さて、この練習どのくらいやったら効果がでるのしょうか?
週2×4回(1ヶ月)もやればだいぶ変わってくるのではないかと考えます。
実際、僕は、週2でこの練習を行い、1ヶ月たった頃には、だいぶ息が長くなりました。
4分50秒だった息止めが、1ヶ月たった頃には、5分30秒まで伸びました。
毎度、記録をつけながら少しづつ負荷を上げていけば、いつの間にか息は長くなってますよ。
1ヶ月後楽しみになってきましたね!
まとめ
ダイナミックアプネアは、4分以上息を止めたい方には、効率の良いトレーニングです。
窒息だけには、気をつけて無理をしないように楽しみつつやってみてください。
魚突き、フリーダイバー、海上自衛隊などの海のガチ勢の方々
ぜひ活用してみてください。