フリーダイバー菊本

魚突き、フリーダイビング、息止め、空家再生の話を書いていきます

飛行機の中激痛に耐える

f:id:umisuki-ikka:20200411140844j:plain


 

この話は、

MDMAを食いすぎて死にそうになった話 - フリーダイバー菊本

 からの続きです。

 

読んでない方は、先にそちらを読んでください。

 

飛行機の中は、3席くらい使って寝れるかと、思ったがまさかの1人席。

 

まあ当然か。こんなとき金の大切さが身にしみる。ビジネスクラスならどんなに楽か・・

 

蘇ったら、一生懸命働こう。

 

もう小銭で満足するのはやめよう。

 

稼ごう、稼ぎ続けよう。金の善し悪しを判断するにはまだおれは未熟すぎた。資本主義がどうのとか考えるにはまだまだ成長が足りない。金をもっておもいっきり寄付できるようになるまで「人生は金じゃない」という言葉はとっておこう。とりあえず蘇ったら頑張ろう。

 

今とは関係ないことが頭に浮かぶ。まあいい痛さの気晴らしだ。

飛行機が動き出す

 

 

痛い、痛すぎる

 

 

少しの振動が体に伝わってくる。これ、着陸の時痛そうだな・・・

 

離陸前から着陸の時の心配をしている。

 

あたまが混乱してるようだ。

 

 

離陸

 

 

Gで痛さが増す。息は相変わらずできない。1秒間に2回浅い呼吸を繰り返す。もうだめだ、耐えれるか。

 

これからの一時間半、不安と痛みであたまがいっぱいになる。

 

あー痛い。

 

目をつぶって耐え続ける。汗がとめどなく額から出続ける。冷や汗か脂汗かわからない。リー君が汗を拭いてくれる

 

うん?

 

冷や汗と脂汗の違いってなんだっけ?

 

寒いから冷や汗か?そもそも脂ってなんだ?汗と脂が混じったものか?汗の成分の違いか?原因の違いか?

 

どうでもいいことを考えて時間を潰そうとこころみるが時計を見ると2分しか進んでない。

 

だめだ・・・

 

あと、88分耐えられるのか。無理かもしれない。いや、がんばれ!

  

もう、無の状態で過ごすしかない。痛いと考えるから痛いんだ。フリーダイビングで学んだことを思い出せ。息をしたいと考えるから苦しんだよ。息はできないことを受け止めると、すーっと頭が楽になって、苦しくなくなる。

 

むしろ気持ちいい。変えられない状況は受け止めないといけないんだ。

 

人生も同じ、もっと鼻が高くなりたい、もっと背が高くなりたい、もっと目が大きくなりたい

 

変えれないことを望めば望むほど、苦しくなる。そしてコンプレックスに悩むことになる。変えられることに努力しなければならない。

 

もっとかっこよく見せるには服を清潔にしないといけない。化粧で目を大きくみせるにはメイクを頑張る。少しでも背が高く見られるように、姿勢を良くしよう

 

変えれないことを受け入れて、変えれることに努力する

 

なぜか、極限状態で悟り的なことが頭に浮かんでくる。われながらいいことを考えた。脳内にメモメモ

 

 

しかし、痛い

 

 

いや、だめだ痛さを受け入れよう。耐えようとするから痛いんだ。さっき考えたことを思い出せ。受け入れよう、痛さは俺の一部だ。ほら痛くなくなってきた、受け入れられてきたんだ。これが普通だ、今がナチュラル。耐えようとしない今が全て、もうさきのことを考えない。今を生きよう

 

 

いや、痛い・・・まじで痛い・・・

 

 

だめだ、全然悟れてなかった。この痛さは強力だ。生きてきた中で一番痛い。だめだ悟れ!いや、痛い・・

 

 

なぜか悟りVS痛さの構図になってきた

 

だめだ痛さを飛ばそう、そうそう無の状態だ。あれさっきそのこと考えなかったけ?

 

 

頭が混乱してるようだ、思考が堂々巡りしている・・・

 

  

 

 

 

どーーーん

 

 

 

 

うわ、着いた!

 

やった!バンコクについた。しかも何か考えてたおかげで痛いのもわからなかった。さすが悟り、いい仕事してくれた。これで助かった。あとは病院に運んでくれ。よく90分耐えた、いやよく考えたら痛くなってからだから180分か、なににせよよく耐えたあとは安心だ

 

しかし本格的な地獄はここからスタートするのであった・・

 

 

無事、飛行機の移動に耐えて、バンコク、スワンナプーム空港に到着。

直ぐに救急車でバンコクの病院に運ばれた。

 

 

大きい病院らしく日本語がしゃべれるスタッフがいる。

 

 

スタッフ「どこが痛いですか?」

 じょう「胃のあたり。たぶん横隔膜と肺が割かれてると思います」

 

スタッフ「そうですか、いつからいたいですか?」

じょう「3時間前です。死にそうです。死ぬ1歩手前です」

 

ス「そうですか、どのようにいたいですか?」

じょう「体が焼けるように痛いです。あと、息ができません」

 

ス「そうですか、クレジットカードはもってますか?」

じょう「は、はい」

・・良かった持ってて、金は払う助けてくれ・・というか痛み止めをくれ、ロキソニン5錠くらいくれ、まじで死にそう・・

 

 

ス「痛み止めは必要ですか?」

じょう「いますぐください」

 

手に注射を打たれる。

 

 

3分後 

 

うわすげー痛みが和らいできた、というか頭がほわーっとしてきた、逆に気持ちいい!

 

 

うわーなんかほわほわした気分だ。

 

天国に来た感じ。すごい気持い。

 

これはまさかの俗に言うモルヒネか?

モルヒネはアヘンの生成後でヘロインの生成前。

 

つまり麻薬だ。

 

うわーモルヒネって気持ちいな、これならハマる人がいても不思議じゃないな。このまま寝かせてくれ。なんか家の布団で寝る前の妙な気持ちよさの強いのがずっと体を巡っている。

 

 

ス「じゃあ、原因わからないのでCT入りますね」

 

あ、そうかそうだそうだ。現実を忘れかけてた。いまから原因を探らないと進まないぞ。あとちょっとがんばれ

 

 

CT終了

 

スタッフ「あのー非常に言いにくいのですが・・」

じょう「はい、横隔膜の損傷ですか?」

 

ス「いや、胃に穴があいてます」

じょう「は?」

 

ス「緊急手術が必要です」

じょう「え?」

 

なわけないだろ、よく見てくれ。横隔膜と肺がはがれてるんだよ。間違いない。自分の体は自分がよく知ってる。だまされないぞ。

 

なぜか、頑なに自分の仮説が正しいだろうことをスタッフに伝える。頭が混乱してるようだ。

 

というかモルヒネでガンギまってしまってるようだ。

 

 

ス「ですので、いまから手術が必要になります。価格は150万円になります」

 

たけーー!

 

 それは高すぎる。違う意味で死んでしまう。保険も入ってないので、実費になる。というか今150万持ってない。

 

もはや値切るしかない。

 

どっちみち死ぬなら、前のめりに死のう。値切って無理ならもうしょうがない、タイだしなんとかなるかもしれない。

 

 

モルヒネで決まってるせいか、思考が強気だ。

 

死ぬ手前の人間の行動とは思えない。病院めミスったなモルヒネを打つ前なら、二つ返事でOKだったのにw

 

 

じょう「ディスカウントプリーズ」

なぜか英語で値切る。

 

じょう「アイ ウィル ダイ」

ス「あのー手術受けないと、失礼ですが死にますよ」

 

そうゆう意味でとらえたか。

 

受けても受けなくてもどっちみち死ぬんだよ!

 

 

じょう「バット、アイ キャント ペイ」

ス「わかりました交渉してきます」

 

お、奇跡がおきた。思いが通じたか。

 

ス「わかりました、30万円でいいです」

じょう「ありがとうございます」

 

 

 

きたーーーー!

 

 

120万円値切った!

 

人生の今までの値切りの総額よりもこの一発値切りの方が価値がでかいぜ。

 

やっぱりそうなんだな。99敗しても重要な1勝が出来た奴が強いんだぜ。

 

と、いまからくる地獄を知らないまま、なぞの達成感に浸っていた

 

ス「では、手術室に移動しますね」

 

と、動くベッドに乗せられ薄暗い手術室に運ばれるのであった

 

続き→

手術室の中で激痛に耐える - フリーダイバー菊本